やくたたずの恋
車でパーティー会場へと向かう間、雛子は敦也といろいろと話をした。
彼が、ある大企業の経営者の息子であること。その企業で、今は営業マンとして働いていること。そしてゆくゆくは、父の跡を継ぎたいと思っていること。などなど。
その語り口はスマートで、しなやかなハリを持っている。一歩間違えれば、恵まれた境遇の自慢話になってしまいそうなのに、嫌みや高慢な雰囲気は全く感じられない。
さっきの車に入るのを勧める仕草や、話の所々で見せる笑顔。どこの部分を切り取っても、絵になっている。その上、三十代の男性としての渋さもあり、それが緊張気味な雛子の心を落ち着かせてくれていた。
彼が、ある大企業の経営者の息子であること。その企業で、今は営業マンとして働いていること。そしてゆくゆくは、父の跡を継ぎたいと思っていること。などなど。
その語り口はスマートで、しなやかなハリを持っている。一歩間違えれば、恵まれた境遇の自慢話になってしまいそうなのに、嫌みや高慢な雰囲気は全く感じられない。
さっきの車に入るのを勧める仕草や、話の所々で見せる笑顔。どこの部分を切り取っても、絵になっている。その上、三十代の男性としての渋さもあり、それが緊張気味な雛子の心を落ち着かせてくれていた。