やくたたずの恋
「確かに俺は、お前を好きにはならないだろうな。何せお前は、正真正銘のBカップだからな!」
 ビィィィィカップ。わざとらしく長延ばしして、恭平は言う。
「結局、お前が大切なのは、父親の借金を返すことだけなんだろ? ご立派なことだよ! 自分が作った訳でもない借金のために、好きでもない男と結婚しようなんてな! ならば俺だって、そんなご立派なお前には、それなりの態度を取るってことだ!」
 恭平は雛子の顎を取り、上を向かせる。尖った視線を雛子の顔へと落とし、穴を開けていく。
「さぁ脱げよ、お嬢ちゃん。素っ裸になって、あんたの本気を見せるんだな。それができたら、あんたと結婚してやるよ。一回と言わず、二回でも三回でも結婚してやる」
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