やくたたずの恋
18.おっさんは、心配性。(中編)
「あら、お嬢ちゃん。無事に仕事は済んだの?」
恭平の背後から声を掛ける悦子に、雛子は「はい!」と頷く。
「湯川様をちゃんとお見送りして、終了しました!」
「湯川様のセクハラは、大丈夫だった?」
「えーっと……最初は大変だったんですけど、手を繋いだらとても喜んでくださって、それ以降はセクハラはなかったです!」
「へぇ! 手を繋いだの? そんなセクハラの対処方法があったのねぇ!」
雛子が悦子と話し続けている間、恭平は雛子の全身を見回していた。
服に乱れはない。ヘアスタイルにも変わった所はない。黒髪をいつものようにキラキラさせている。ストッキングの伝線もなければ、メイクの崩れもなかった。
湯川に何かをされた形跡は見当たらない。指差し確認。よし、問題なし。
恭平の背後から声を掛ける悦子に、雛子は「はい!」と頷く。
「湯川様をちゃんとお見送りして、終了しました!」
「湯川様のセクハラは、大丈夫だった?」
「えーっと……最初は大変だったんですけど、手を繋いだらとても喜んでくださって、それ以降はセクハラはなかったです!」
「へぇ! 手を繋いだの? そんなセクハラの対処方法があったのねぇ!」
雛子が悦子と話し続けている間、恭平は雛子の全身を見回していた。
服に乱れはない。ヘアスタイルにも変わった所はない。黒髪をいつものようにキラキラさせている。ストッキングの伝線もなければ、メイクの崩れもなかった。
湯川に何かをされた形跡は見当たらない。指差し確認。よし、問題なし。