やくたたずの恋
「あの、失礼だとは思うのですが……車椅子で生活なさっている、ということは、何か病気をなさったのですか?」
「ああ、これかい? 去年、大病を患って、半身不随になってしまってね。お陰で今は、この車椅子を相棒にしているんだよ」
「やはりそうでしたか。私の祖父も、星野さんと同じような状況でしたので」
雛子の母方の祖父も、晩年に半身不随となり、車椅子での生活を送っていた。そんな祖父の姿を星野に重ね合わせれば、一気に親近感が湧いてくる。
「君ぐらいの年齢の方のおじいさんとなると、もう結構なお年なんじゃないかな?」
「ええ。一昨年亡くなったのですが、とっても元気な祖父だったんです。車椅子での生活になってからも、『車椅子でダンスを踊れるようになる!』とがんばって体を動かしていました。『車椅子でも、女の子をナンパできるところを見せたい』なんて冗談を言って、私たちを笑わせてくれてましたし」
「ははは! それは愉快なおじいさんだなぁ!」
星野は肩を揺らして大笑いし、コーヒーを零しそうにまでなっていた。
「ああ、これかい? 去年、大病を患って、半身不随になってしまってね。お陰で今は、この車椅子を相棒にしているんだよ」
「やはりそうでしたか。私の祖父も、星野さんと同じような状況でしたので」
雛子の母方の祖父も、晩年に半身不随となり、車椅子での生活を送っていた。そんな祖父の姿を星野に重ね合わせれば、一気に親近感が湧いてくる。
「君ぐらいの年齢の方のおじいさんとなると、もう結構なお年なんじゃないかな?」
「ええ。一昨年亡くなったのですが、とっても元気な祖父だったんです。車椅子での生活になってからも、『車椅子でダンスを踊れるようになる!』とがんばって体を動かしていました。『車椅子でも、女の子をナンパできるところを見せたい』なんて冗談を言って、私たちを笑わせてくれてましたし」
「ははは! それは愉快なおじいさんだなぁ!」
星野は肩を揺らして大笑いし、コーヒーを零しそうにまでなっていた。