やくたたずの恋
「恭平さんは、志帆さんのことを、昔『好きだった』んじゃなく、今も『好き』なんですよね? でしょ?」
やはり、恭平は何も答えなかった。
「違う」とか「そんなことはない」とか「何言ってんだ、この貧乳!」とか。そんな風に言ってくれるのを、微かにでも期待していた自分がバカだった。
結婚相手になるべき人に、好きな女性がいる。その事実に、星屑である雛子の体は、強烈な太陽と月の光に照らされて粉々になり、宇宙の塵になっていく。
「いいな……志帆さん。私、志帆さんが羨ましいです」
「……何がだよ」
「だって志帆さんは、恭平さんに好きでいてもらっているんですよ? そして、ご主人にも愛されているじゃないですか! だけど私は……誰にも好きになってもらえないんです!」
恭平の煙草の煙が、雛子の顔の前にも広がってくる。その中に紛らせるように、溜まっていた思いを吐き出した。
やはり、恭平は何も答えなかった。
「違う」とか「そんなことはない」とか「何言ってんだ、この貧乳!」とか。そんな風に言ってくれるのを、微かにでも期待していた自分がバカだった。
結婚相手になるべき人に、好きな女性がいる。その事実に、星屑である雛子の体は、強烈な太陽と月の光に照らされて粉々になり、宇宙の塵になっていく。
「いいな……志帆さん。私、志帆さんが羨ましいです」
「……何がだよ」
「だって志帆さんは、恭平さんに好きでいてもらっているんですよ? そして、ご主人にも愛されているじゃないですか! だけど私は……誰にも好きになってもらえないんです!」
恭平の煙草の煙が、雛子の顔の前にも広がってくる。その中に紛らせるように、溜まっていた思いを吐き出した。