やくたたずの恋
「きょ、恭平!?」
ドアの前の通路には、恭平が立っていた。驚いた敦也はドアを閉めようとしたが、恭平はその隙間に靴を挟み込み、閉じるドアを手で押し止める。
「お前……何しに来たんだよ!?」
力任せにドアを閉じようとする敦也の言葉に、「ヒヨコを迎えに来たんだよ!」と恭平は答える。
「で、でも、お前が雛子ちゃんをオプション付きで貸すって言ったんじゃ……」
「ごめーん。あれは手違いっつーか、うっかりって言うか……気の迷いみたいなー」
恭平のとぼけた声に、敦也の腕の力が抜けていく。その隙を狙い、恭平は一気にドアを押し開け、部屋の中へと入っていった。
見渡したところ、雛子の姿はない。ベッドも乱れてはいない。ほっと一息つきながら、後ろにいる敦也に声を掛けた。
「……で、ヒヨコはどこだ?」
「バスルームだよ。ずっと閉じこもって、出てこないんだ」
「へー。じゃあお前は結局、ヒヨコにフラれたってことか?」
「ま、まぁ……そうなるかな?」
恭平はニヤニヤしながら、敦也を見る。いつもなら、女受けのする笑顔をばら撒き、余裕の態度で向かってくる。そんな敦也が、恥ずかしげにモジモジしているのがおかしくって仕方がない。
ドアの前の通路には、恭平が立っていた。驚いた敦也はドアを閉めようとしたが、恭平はその隙間に靴を挟み込み、閉じるドアを手で押し止める。
「お前……何しに来たんだよ!?」
力任せにドアを閉じようとする敦也の言葉に、「ヒヨコを迎えに来たんだよ!」と恭平は答える。
「で、でも、お前が雛子ちゃんをオプション付きで貸すって言ったんじゃ……」
「ごめーん。あれは手違いっつーか、うっかりって言うか……気の迷いみたいなー」
恭平のとぼけた声に、敦也の腕の力が抜けていく。その隙を狙い、恭平は一気にドアを押し開け、部屋の中へと入っていった。
見渡したところ、雛子の姿はない。ベッドも乱れてはいない。ほっと一息つきながら、後ろにいる敦也に声を掛けた。
「……で、ヒヨコはどこだ?」
「バスルームだよ。ずっと閉じこもって、出てこないんだ」
「へー。じゃあお前は結局、ヒヨコにフラれたってことか?」
「ま、まぁ……そうなるかな?」
恭平はニヤニヤしながら、敦也を見る。いつもなら、女受けのする笑顔をばら撒き、余裕の態度で向かってくる。そんな敦也が、恥ずかしげにモジモジしているのがおかしくって仕方がない。