やくたたずの恋
「お嬢ちゃん、『トロフィーワイフ』って言葉、知ってるか?」
「いいえ。知りません」
「社会的、経済的に成功した男が、若くてピッチピチな美人と結婚したりするだろ? あれが『トロフィーワイフ』。『俺は成功した人間だから、こんなイカした女を結婚できるんだぜ!』って自慢するための嫁、ってこと。まさにトロフィーだ。この世の『勝ち組』としての、勝者の証なんだよな、綺麗な嫁が」
恭平は灰皿に煙草を押しつけ、立ち上がった。テーブルを回り込み、雛子のいるソファへとやって来て、彼女の隣に乱暴に腰を落とす。
「いいえ。知りません」
「社会的、経済的に成功した男が、若くてピッチピチな美人と結婚したりするだろ? あれが『トロフィーワイフ』。『俺は成功した人間だから、こんなイカした女を結婚できるんだぜ!』って自慢するための嫁、ってこと。まさにトロフィーだ。この世の『勝ち組』としての、勝者の証なんだよな、綺麗な嫁が」
恭平は灰皿に煙草を押しつけ、立ち上がった。テーブルを回り込み、雛子のいるソファへとやって来て、彼女の隣に乱暴に腰を落とす。