恋が始まるいっぽ前!
翌日には……、

ニシハルは、驚くくらいに誠実に…。

真っ向から、莉奈ちゃんに向き合っていた。


紺野先生とのことは、ストーカーする私をからかうための…演技だったことも吐露して。

彼女の素直な…告白に。

応えられないと……伝えた。





『先生、先生には……特別な女の人…、いるんですか?』



『……いるよ。』



ニシハルのその一言は。

思いの他、私にも大きな衝撃を与え……


そしてまた、
莉奈ちゃんの涙を…誘った。



覚悟を決めた女の……、

綺麗な涙。




莉奈ちゃんの言っていた失恋の痛みは、図らずして私にももたらされ……、


それなのに、

清々しいくらいの笑顔を振り撒く彼女の強さが…、羨ましいとさえ、思えた。
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