ワガママ狼男と同居始めました。




「……はよー…………」


「おはよ。」


リビングに行くと、紅葉が朝ごはんを机に並べていた。


洗面所に行き、寝癖だらけの髪をテキトーに整えて、顔を洗った。


7:40か。

そろそろ出ないと紅葉と時間が被るな。


急ぎ目で朝ごはんを食べ終え、歯を磨き、勝手口から辺りを見る。


一日の中で、家を出る時と帰ってくる時が一番苦労する。

誰もいないことを確認して塀の上に飛び乗った。

いつも誰もいない空き地に出る道を最近見つけた。



普段通り空き地に出て、何事もなかったように歩き出す。


「あ、小野寺くんだ。」
「ラッキー♪」


近くの女子たちが騒いでいるのを聞こえないふりをして颯爽と歩いた。





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