ワガママ狼男と同居始めました。
<学校・午後>
午後の授業中は主に寝る。
俺の前髪は長めだから、先生にはもちろん、周りのやつらにも気づかれない。
10分休みになり、教室の中をぼんやり見ていると、紅葉と霧島が話しているのに気づいた。
何やってんだ……。
あいつ……。
途中から岡田が加わったみたいだけど、終始紅葉は笑顔だった。
霧島も霧島だけど、笑顔で話す紅葉にも腹が立つ。
壁の方を向いて寝ようとすると、またあの女子が話しかけてきた。
「小野寺くんは文化祭回る人決まってるー?」
文化祭……。
確かクラスごとに出し物する祭りだ。
うちのクラスは模擬店だったっけ……。
なんにしてもこいつらとは回りたくない。
「ごめん。もう約束してあるんだ。」
「えーーーーー!!!」
うるせぇな。
そんなに叫んで、自分がかわいいとでも思ってんのか?
学校にいる間、俺の脳内はずっとこんなんだ。