ワガママ狼男と同居始めました。




<学校・午後>



午後の授業中は主に寝る。


俺の前髪は長めだから、先生にはもちろん、周りのやつらにも気づかれない。



10分休みになり、教室の中をぼんやり見ていると、紅葉と霧島が話しているのに気づいた。


何やってんだ……。
あいつ……。



途中から岡田が加わったみたいだけど、終始紅葉は笑顔だった。



霧島も霧島だけど、笑顔で話す紅葉にも腹が立つ。


壁の方を向いて寝ようとすると、またあの女子が話しかけてきた。


「小野寺くんは文化祭回る人決まってるー?」


文化祭……。

確かクラスごとに出し物する祭りだ。

うちのクラスは模擬店だったっけ……。

なんにしてもこいつらとは回りたくない。


「ごめん。もう約束してあるんだ。」


「えーーーーー!!!」



うるせぇな。

そんなに叫んで、自分がかわいいとでも思ってんのか?


学校にいる間、俺の脳内はずっとこんなんだ。






< 105 / 243 >

この作品をシェア

pagetop