ワガママ狼男と同居始めました。
「うっわ!ぼろ!!」
ただいま不動産屋さんに超特急で紹介してもらった安くて、学校から近くて、短期間入居可能なアパートの前にいる。
志木が言った通り、ボロい。
「ここなら1週間だけというお客様のご要望にもお答えできます。」
「……もうここでいいです!」
志木がそそくさと入居を決める。
理由は夕方だから。
「……では、こちらに保護者のサインをもらってからもう一度お越しください。」
書類を受け取ると、不動産屋さんの人は帰っていった。
志木は、その背中に思いっきり舌打ちをするのであった。