ワガママ狼男と同居始めました。





家に帰ると、いつもはソファーにいるのに、志木は玄関で私を出迎えた。


「ただいま……」


あからさまににらんでるし……。


「俺のこと誘ってんじゃねぇよ……。」


「発案者は岡田ちゃんです!」


「共犯だ。」


まるで犯罪みたいだ……。


「悪いけど多分俺は行かんぞ。」


「えっ、なんで!!?」


「服なんか持ってない……。」



服……?


「でももともと霧島くんと遊ぶ予定だったんでしょ?」


「スウェットでいいかなーって。
スウェットと制服以外和服しか持ってない。」


確かに家で志木は、スウェットかダルダルの浴衣みたいのしか着ていない。


「じゃあ買いにいこう!!」


「えー…………めんどくさ……。」


まだ16:00。

行けるだろ!!



叔母さんのダテメガネとニット帽を着けさせて、私たちは家を出た。






< 137 / 243 >

この作品をシェア

pagetop