ワガママ狼男と同居始めました。
「一時期は霧島が好き、とか言ってたから超ビックリしたよ!」
「何それ、私聞いてないんだけど!」
「奏と二人で遊んだときに言ったやつ。
あの時はいろいろ揺れてて……。」
「いや~、でもよかったなぁ!
どうやってゲットしたんだよ!この男たらしが!」
志木と学校で話すために二人に話したのに、結局いつもよりも盛り上がっている。
「ねぇ!名前呼びしないの!?」
「実はもう……してたりして……。」
「えええええ!!!」
奏と岡田ちゃんが同時に叫んだ。
「紅葉」
急に呼ばれ、心臓が飛び上がった。
振り返ると、志木がふて腐れ顔で私を見下していた。
隣で奏と岡田ちゃんがキャーキャー言っている。
まだちょっと怖い……。
「何……?」
「お前、趣旨ズレてんだろ。」
「まだ怖いのであります……。」
「チキン……。」
志木の足を思いっきり踏んだ。