ワガママ狼男と同居始めました。
志木の誕生日。
「くれはぁ……。」
37.5℃。
微熱。風邪だ。
「なんかすごいバカだね。」
「うるせぇ……。」
反論しながらも鼻をすする。
冬に裸で寝たりしてるからだ。
「昔志木が住んでた山の方がずっと寒かったでしょ?」
「洞窟の中はあったかかった。
暖房さえあれば、風邪なんて引かなかったのに……。」
これが最初の命令か……。
ぐったりする志木を居間に連れて行き、ソファーに座らせた。
家にある毛布系を全て引っ張り出し、志木に被せ、暖房をつけた。
「あったけー……」
先週掃除しておいて良かった。
志木は暖房の直風を浴びながら、ソファーに寝転がった。