ワガママ狼男と同居始めました。
志木のことだから、もっとキスとかハグとか要求してくるんだと思ってた。
散歩なんて純粋なデート知ってたのか……。
「もっといかがわしいこと要求してくると思ってた、って思ってるだろ。」
「フェッッ!!?」
なんで!?
エスパー!?
「顔に書いてある。」
志木のヒンヤリとした手が私の頬に触れた。
「手袋取っちゃダメでしょ?」
「じゃあ、手、つないで。」
私も手袋を片方だけ取り、私の頬に触れている志木の手を握った。
「……もう帰りたい。なんか暖房が恋しくなった。」
なんで手をつないだ瞬間に言うのよ!!!(怒)