ワガママ狼男と同居始めました。




「このプレゼントは明日もやるからさ、今日はもう寝たら?」


「寝ない。」


「明日も長引くよ……?」


「別にいい。紅葉、」


私の袖を引っ張り、呼び止める。


「……キスして……。」



志木の上目遣いにちょっとキュンとした。



「……ダメ。風邪うつる。」


「うつんない。」


「……うつるよ……。」



志木は私の腕を引き寄せ、おでことおでこを合わせた。


「……熱ないだろ……?」


「……あ」


「ある」と言いかけたところで志木の唇に言葉を止められた。







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