ワガママ狼男と同居始めました。
居心地わりー……。
紅葉の家のソファで寝たい……。
プルルルルル……
その時携帯が鳴った。
狼の手では電話はとれないので、仕方なく人の姿になる。
「もしもし……。」
「もしもし志木!?」
あ、紅葉だ……。
「いまどこ?大丈夫?」
「今トイレの個室ん中。就寝時間ギリギリに戻る予定。」
「今日は夜の授業あるんだよ?」
「無理だわ……。」
こんなにキツいとは思わなかった。
「分かった。先生にはうまくごまかしとく。」
「わりー。」
そう言うと、すぐ電話を切り、狼に戻る。
21:50に部屋に戻って、気分悪いっつって押し入れで寝よう。
朝は大丈夫だろう……。
そんなことを考えてため息をついた。