ワガママ狼男と同居始めました。
小野寺くんは本当に『王子様』だった。
クラスのみんなに平等に優しいし、運動神経もいい。
既に告白した子もいるみたいだった。
「あれは倍率高いよねー。」
後ろの席から奏に話しかけられる。
「あんなにカッコいいんだから彼女くらいいそーだよね。」
「中学の彼女とか。可愛いんだろーな……。」
やっぱカッコいい人には見合った彼女ができる仕組みなんだよ。
素敵な恋したいって言ったって、あそこまで高望みはしないや。
もちろん付き合えるなら付き合ってみたいけど……。