ワガママ狼男と同居始めました。




銀がかった黒髪が地面につくほど伸びて、手足の爪は鋭く長く、目は肝試しの夜見たものまさにそれだった。


これが……志木…………?




「……ガゥゥゥゥ……グゥゥ……」

志木は苦しんでいるようでうなっている。


志木…………


目に涙がうかぶ。


さっきの物音は苦しみ悶えて周りの家具にぶつかっている音だった。


「……志木!!」


もう我慢できなかった。

ドアを全開にし、部屋に入る。



「志木!!大丈夫?」


鋭い目が私を睨む。


違う……。


こんなの志木じゃない……。



次の瞬間、志木の爪が私の首に食い込んだ。




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