ワガママ狼男と同居始めました。
「今日一日だけだよ?」
シベリアンハスキーはお皿についだ水を飲みづらそうに飲んでいる。
あんな今にも死にそうな声出されたらほっとけないじゃん……。
犬の方には近づかないようにして、家事をいつも通りこなす。
犬はソファに座ってテレビを眺めている。
変な犬……。
お風呂に入り、今日の洗濯物を干す。
「よし、終わった。
ワンちゃんもう寝るよー!」
犬の姿が見当たらない。
変なところに行ってないよね!
急いで探そうとすると、私の布団がモゾッと動いた。
「ちょっとぉ!!」
犬は私の布団のなかであったかそーに丸くなっていた。
「出てってよー!」
犬の体をギュウギュウ押してもびくともしない。
嘘でしょ……。
「もう……。」
私は仕方なく、犬の隣にねっころがった。
「ちょっとあったかいから仕方ない。許してあげる。」
そう呟くと、犬はもう眠ったようで、お腹を上下させた。