ワガママ狼男と同居始めました。




「今日一日だけだよ?」


シベリアンハスキーはお皿についだ水を飲みづらそうに飲んでいる。


あんな今にも死にそうな声出されたらほっとけないじゃん……。



犬の方には近づかないようにして、家事をいつも通りこなす。

犬はソファに座ってテレビを眺めている。

変な犬……。



お風呂に入り、今日の洗濯物を干す。


「よし、終わった。

ワンちゃんもう寝るよー!」


犬の姿が見当たらない。

変なところに行ってないよね!


急いで探そうとすると、私の布団がモゾッと動いた。


「ちょっとぉ!!」


犬は私の布団のなかであったかそーに丸くなっていた。

「出てってよー!」

犬の体をギュウギュウ押してもびくともしない。

嘘でしょ……。



「もう……。」


私は仕方なく、犬の隣にねっころがった。



「ちょっとあったかいから仕方ない。許してあげる。」


そう呟くと、犬はもう眠ったようで、お腹を上下させた。





< 9 / 243 >

この作品をシェア

pagetop