今でもキミを。
「それは恋だね。」
「恋?」
沙希とは奇跡的にも同じクラスで
私は早速、さっきの出来事を話した。
「一目惚れって奴?」
「私が?」
そしたら沙希は"恋"だと言う。
今まで恋した事なかった私には
有り得ない事だった。
「美憂にも春が訪れたんだね。」
「まだ決まった訳じゃないよ。」
恋愛経験豊富な沙希が言うんだから
嘘はないんだと思うけれど…
やっぱり信じられない。
「ま、同じクラスだしゆっくりでいいんじゃない?」
「うーん…」
そう。そして信じられない事に
彼とも同じクラスなのだ。
「おーし、席決めんぞ」
もしかしたら隣の席になっちゃったり。
何て、私らしくない事を考えてしまった。