今でもキミを。
柚希side
「今年も同じクラスだな、柚希♪」
「そうだな」
コイツは俺の親友の清水大翔(シミズヤマト)
同じ高校に同じクラスで、本当に縁があると思う。
「気になる子見つけたか?」
「え」
大翔にそう聞かれ
何となく彼女を想い浮かべた。
気になると言ったら、気になるんだろうか。
「微妙」
「高校でも好きな奴いないとかやめろよ?」
「んなこと言われてもさ」
さっき、肩にぶつかってきた女の子が
頭から離れない。
胸くらいまでの茶色の髪。
目がパッチリしてて、まるで人形みたいだった。
「見た目が怖いもんな」
「オシャレって言えよ」
「制服だらし無いもんな」
「暑苦しいんだよ」
まぁ、俺なんて眼中にもないんだろうけど。