今でもキミを。
■想い
美憂side
「宜しくね」
「よ、宜しくお願いします!」
隣の席になってしまった。
まさかとは思ったけど
彼の隣になってしまった。
「敬語じゃなくていいよ?」
「はい!」
「敬語だけど」
緊張のあまり、上手く話せない。
沙希に"恋"と言われてから
変に意識してしまっている。
「ごめん、怖い?」
「え?」
「いや、髪の毛金髪だし…」
私の様子を見て、何を感じたのか
彼はそう問いかけた。
確かに、最初は不良かなって思ったけど。
「ううん、怖くないよ」
笑顔を見てから、優しい人なのかなって。
良い人なのかなって思えたんだ。
「良かった」
「そういえば、名前は?」
貴方が気になったんだ。
「櫻木柚希」