もう…我慢できない
「はぁっ...」
ひとり大きな溜め息をこぼした。
「くるみ?どうしたぁ?」
心配そうにあたしの顔を覗き込むのは
親友の杏奈(アンナ)。
杏奈とも高校で知り合った。
すぐ意気投合していつも一緒にいるんだ。
杏奈は美人。
肩まである茶色い髪を緩く巻いてフワフワさせてる。
あたしが隼斗を好きな事を杏奈だけは知ってる。
教室の端にいる隼斗と桃香ちゃんの存在に気付いた杏奈は
「なるほどね‥」
そう言って何も聞かずあたしの頭をポンポンってしてきた。