もう…我慢できない
そして、
「後ろの先輩たちもあたしを殴りに来たんでしょ?どうぞ殴って下さい」
菜々香先輩の後ろにいる4人の先輩たちにも言った。
集団で来たって事はそういう事だと思うから。
パシンッ!!!
すぐに菜々香先輩の手があたしの頬に飛んできた。
痛い...
「いい加減にして。別にあたし達はイジメに来たんじゃないよ。桃香を心配してくれてて一緒についてきてくれただけよ。勘違いしないで。あたしは卑怯な事はしない。勝負するなら1対1でやるよ」
まっすぐな瞳...。
この人は本当に強い人だと思った。
意味も無く人を怒ったりしないんだろうって感じた。
まっすぐな強い瞳から
涙が零れ落ちてたから.....。
だから、あたしは何も言えなくなってしまった。
手で頬を押さえたままその場にしゃがみ込んだ。
その時...
バンッ!
勢いよくドアが開けられた