もう…我慢できない




「切ないねぇ...」


「うん...」



2人でしんみり窓の外を眺める。






「なんで彼女持ちを好きになっちゃったんだろうね...」




今にも泣き出しそうだった。




「仕方ないよ。好きになっちゃったもんは。それとも合コンする?他の男探す?」



杏奈があたしを気遣って言ってきた。



でも、あたしは首を横に振る。




「そっか。じゃぁ仕方ないね。そのまま好きでいなよ。もうどうしようもないくらい好きなんでしょ?」




そうなんだ。



もう後戻り出来ない。


叶わないと分かり切っていても諦める事は無理なんだ。



何度も何度も諦めようと決めても隼斗の顔を見ると決心が崩れていく。





だから、もう無理して気持ちに嘘つかない事にしたんだ。





好きでいるだけならいいでしょ?





2人の邪魔しようとは思ってないから.....
< 12 / 202 >

この作品をシェア

pagetop