もう…我慢できない
あたしは階段から落ちた。
誰かに背中を押されて。
「んっ...」
目が覚めるとミンナがいた。
杏奈、ハル、準斗。
「あ!目ぇ覚ました!くるみ!くるみ!!」
「みんな...あたし...?」
「ここ病院だよ!すぐ救急車呼んで運ばれたんだよ」
あ、そっか。
「誰かに押されたんだろ?目撃者がいた。覚えてる?」
「誰かに押されたの覚えてる。足滑らせたとかじゃない。絶対押された。それはハッキリ覚えてる」
「もうここまで来たら犯罪だよ...許せない!」
「ごめんな、くるみ!俺...守ってやれなくて...」
準斗...そんな悲しい顔しないで。
「大丈夫だよ。あたし強いから。ホラッ...いてててっ」
「起きあがっちゃダメ!」
杏奈に押さえられてマタ元の位置に戻った。
「体うってるから安静にしとかないと。骨とかは異常ないけど頭を強く打ってるからって」
「そっか。...また心配かけちゃった。ごめんね?」
「もぉ!!!くるみのバカ...バカバカ!」
「杏奈?」
泣いてるの?
両手で顔を覆っててよく見えないけど...
「こんな時に...なんで謝ってんの?ほんとバカ...」
「今、俺のダチが犯人捜してっから。絶対見つけてボコボコにしてやるよ。女だろうと容赦しねぇ」
ハル.....
「ハル、ありがとう。でもね、それはダメだよ。ボコボコしなくていい」
「はっ!?」
「あたしが話つける。そうしないと気が済まない。だからハルは手ださなくていいの。その代わり絶対犯人見つけてスグ知らせてね?」
「お、おう。任せろ!」
これはあたしの問題。
ここまでされたら黙ってられない。