もう…我慢できない
どんな立場でもいいからこの手を離したくない。
準斗は黙ってしまった。
こんな女面倒くさいだろうね。
でも...
「準斗がいけないんだよ?あたしね、入学式の時に準斗を初めて見て一目惚れしたんだよ。それからズット好きだったんだよ。彼女いるって知っても諦めきれなかったの」
「そうだったんだ...」
「でもこの気持ちは隠し続けようって決めてたの。叶わない恋だからって。それなのに...準斗はあたしを抱きしめた。キス...した。無かった事にしたくないの」
「くるみ....」
あたし達はずっと抱き合ってた。
どれくらいかわからないけど何も言わず抱き合ってた。
あたしは準斗からの言葉を黙って待ってた。