未来からの贈り物

社長、部長に頭を下げて、自分のデスクに向かって歩いていると、

『クスクス』と同僚のみんなの笑い声が聞こえてくる。


そんな中を苦笑い混じりに通りすぎ、ようやく席についた。


席に着くなり、同期の一馬<かずま>がニヤニヤしながら近づいてきた。


「今日合コンするから、お前も来いよ。人数足りないんだ。」


一馬がニヤニヤしている時は、大抵女の話をする時である。


だから薄々そんな類いの話だとは感じていた。


そして毎回僕がそのお誘いを断るのも『お約束』なのであった。


昔から合コンなんてものは苦手で、見ず知らずの人と盛り上がるなんて僕にとって未知なる世界なのだ。


だから行く気はサラサラない。と、いうよりも行った事さえない。