【完】┼S o u r S w e e t┼
「気になるじゃん」
すると、顔を近付けるあたしを抱きしめる。
「きゃっ…」
あたしの肩に顔を埋(うず)める亮佑。
「この家は、奈緒と友達との思い出が多いだろ?」
「…うん…?」
「二人だけの場所があってもいいじゃん…ってあぁああ!言わせんな!忘れろ!」
「…ふふ」
亮佑。
そんなに嬉しいことを言ってくれるの?
「亮佑」
「…なに」
「二人だけの場所、作ろう」
これからもずっと
あたしたちだけの場所で
あたしたちだけの思い出を
たくさん作ろう―…。
fin.