【完】┼S o u r S w e e t┼
あの日、亮佑さんが出ていった日に全てを葉月に話した。
好きだったこと、でも、終わったこと。
全てがあたしの感情であって、一人先走りすぎた結果だということ。
その時も葉月は、「あたしのせいでごめん」と泣いてしまったの。
「…終わったことだよ。それに、葉月のせいなんかじゃない」
「奈緒、自分の気持ちに正直になって」
葉月の目を見ると、涙が零れそうになった。
「もったいないよ。そんなに好きなのに、伝えないなんて」
「葉月…」
「伝えなよ。結果はわからないけど、伝えなかったら絶対に後悔すると思う」
「……うん、ありがと…」