【完】┼S o u r S w e e t┼
「大丈夫か?」
「あ…はい、すみません」
支えられていた体をサッと引く。
初対面の人になんてこと…。
そう思っていると、あたしの横を通り過ぎ当たり前のように中に入っていく。
「え!?ちょっ…」
待って、と男の人の前で両手を広げ相手の動きを止める。
「何?抱きしめた方がいいの?」
あたしより先に発された言葉に唖然とする。
「違います!勝手に入らないでください!」
「は?話聞いてねぇの?」
「いや…聞きましたけど、さっき聞いたばっかりで―…」