初めましてなんかじゃない
「一年の、最初の方から付き合ってたんだって、¨私¨は伝えてなかったの?」

こてんと、首を傾かせる

「絶対、あり得ない、真人と葵が?」

桜は私と真人を、全面否定した

流石の私も、これにはむっとした

「私だって、真人の事が好きだったんだよ?記憶がないから分かんないけど、真人がそう言ってたんだよ?」

少し強気で言ってみた

しかし、奈々が信じられない事を云った

「真人が?ウソでしょ??真人は桜と付き合ってるんだよ?」

意見が食い違った

真人が言っていたことがウソなのだろうか?

二人が言っていることが本当だとしたら、私はどう、真人に話せばよいのだろうか

「ちょっとだけ、整理させて」

二人に背を向けた

頭の中に、いろんな感情がグルグルと、回っている

とりあえず、捕まえた感情は、怒りだった

真人に嘘を付かれた怒り

それから、悲しみ

私に嘘を付いて、どうするつもりだったのかと言う疑問

それから私は授業も聞かず、一日をこの事を考えることに使った
< 21 / 60 >

この作品をシェア

pagetop