初めましてなんかじゃない
安心した

落ち着いた

男は追ってこないし

桜も、真人もいない

ただ、明日学校に行きたくない

いつまた、あの男が来るか分からない

いつまた、真人が嘘を付くか分からない

私の心の中は、恐怖で埋め尽くされていた

誰か、誰か私に救いの手を差し伸べでもしなければ、私はこのままダメになってしまいそう

誰かに助けて貰わなければ立ち上がる事も出来ないのか

なんて、非力な自分

真人に、キスされた時だって、逃げ出す事が出来たと思う

なのに、高鳴った胸にその場に押し留められ、真人に身をゆだねる様にその場を動かなかった

冷静な時に考えれば、悪いのは真人や桜だけじゃない事が分かる

もしかしたら一番悪いのは自分かもしれない

友達の彼氏にキスされて、その友達から仕返しされて

あ~あ!

やっぱり、私が追い返せていれば!

よし!

明日桜に謝ろう

そんで、桜にも謝ってもらおう

私はその決意を胸に、ベットヘ飛び込んだ
< 31 / 60 >

この作品をシェア

pagetop