初めましてなんかじゃない
学校に着くと、なんだか生徒たちがソワソワしている様だった

チラッと見られたり、ヒソヒソと話していたり

なんだが浮ついている

そして、教室に入ると一層ざわめきが大きくなった

本人たちは、気づいていないのだろうけれど、話声はどんどん大きくなっている

ついに私の耳にまではっきり聞こえるようになった頃、私の耳はおかしなことを聞いた

「だ~か~ら!この顔モザイクしてあるけど、絶対、松橋さんだよ!」

「まさかぁ?いくら松橋さんでもこんな事・・・」

「ちょっと!聞こえてるかも!?」

私と目の合った一人が、二人の話を止めた

私が、何??

私何かしたの?

思い切って三人に声をかけようとしたが

奈々が声をかけてきた

「おっは~、葵」

何も知らない奈々

今来たばかりの様だ

その間にも三人はドコカヘ行ってしまい、声をかけることはできなかった
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