初めましてなんかじゃない
その日は、真人の家に泊まる事になった

真人曰く今日の私は混乱して何やらかすか分らないからだそうだ

私は、そうは思わないけれど真人の好意甘える事にした

まったく、私はずるい女だ

つくづくそう思う

「葵?風呂先入る?」


真人が顔を出してきた

「真人が先入っていいよ」

何と無くそう答えると

真人が苦笑した

「何言ってんだよ、葵は血だらけなんだぞ、先に決まってるじゃんか」

・・・

ああああ!

そういえば私、血の中に転んだんだっけ

「・・・先に入らせてもらいます」

いそいそと、渡されたスウェットとタオルを持ってお風呂に入った
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