HONEYTRAP（番外編）～お見合い結婚のススメ～

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彼はディナーで選んだ店は通りから外れた黒いモダンな建物。


中に入ると、華やかなシャンデリアに白亜の壁に白いクロスの敷かれたテーブル席がずらりと並んだ清潔感溢れる空間は広がった。



ここはスペイン料理の店らしい。



「本当に俺に任せていいのか？」



「はい」


スペイン産のワインで乾杯。



私は遠慮がちに浅見さんのグラスにグラスを重ねた。



「いただきます…」



「どーぞ」



浅見さんは口角を僅かに上げて笑みを作る。

今日はやけに笑う浅見さん。


iPhoneの画像に収めたいと思う彼の貴重な笑顔。


このまま…脳裏に焼き付けるしかないのかな？