HONEYTRAP（番外編）～お見合い結婚のススメ～

「…緑川さんはいいお嫁さんに成れると思うよ…」



「…あ…そーですか？料理はまだまだ未熟で…」



「…その可愛い笑顔で癒されると思うよ…」



「・・・」



意中の彼に可愛いなんて言われたら…




「顔赤いよ…ワインで酔った？」



「あ・・・」



「耳も赤い…」


私の照れ臭くて顔だけではなく耳朶まで真っ赤に染まった。浅見さんもさすがに変に思うだろう。


でも、彼は何も言わない。


私達の時を刻む針は周囲の人よりもスローに思える。

浅見さんのゆっくりとしたペースで時間は流れていた。