HONEYTRAP(番外編)~お見合い結婚のススメ~
「…それ位で…パニくられたら…困るんだけど…」



「あ・・・」



私は浅見さんに支えられながら体勢を立て直した。




「…君は知ってたの?見合い相手が俺だって?」


「知りませんでした…」



浅見さんは私に問いかけながら、地面に落ちてしまった吸いかけの煙草を拾い上げて、携帯用の灰皿に捨てた。




「此処に来るまで…俺も知らなかった…家元が是非…娘と見合いして欲しいと母さんに頭を下げたらしい」



お父さんが私の為にお膳立てした見合いだったのか…


「…母さんはあの通り…口が達者だし…親父も俺も…口では勝てないんだよ…」


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