HONEYTRAP(番外編)~お見合い結婚のススメ~
家元に溺愛されて育った来桃。彼女は交際=結婚でしか付き合えないタイプの女だ。


「!?」

俺の上着のポケットに忍ばせたスマホが光った。


取り出してる見ると、ディスプレイには来桃の名前が現れた。


「来桃からです…」


「俺のコトは気にしないで」


相馬部長はそう言って横を向き、湯呑みのお茶を啜った。



「もしもし…どうしたんだ?」



―――――芳也さん…少し相談したいコトがあって…



「相談?」



――――はい。電話ではちょっと…



「わかった。今夜のアフターの予定は入っていないし、相談に乗るよ」



――――ありがとうございます


「そんな他人行儀な礼はいい。切るぞ」



俺は自ら通話を切った。

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