【短】そんなんじゃ、足りないよ。
熱い唇がそっと離れる。




『俺が、お前に[付き合って下さい]って最後まで言わせない理由、分かるか?』




私は何だか不安になりながら首を横に振った。




「分からないです……」




『ばーか。分かんねぇのかよ?


じゃあ、教えてやるよ、この問題の模範解答。』




ふられちゃうのかな…?




私は今すぐ模範解答を聞いてもかっこ悪く泣かないように




心の準備をした。




『それは、[俺からいいたいから]。』




……………え?




私は驚いて会長さまを見た。




『俺が、お前に解き方を教えてやるよ。


この問題の解き方は簡単だ。


今思ってること、そのまんま俺に聞けばいいだけ。』




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