【短】そんなんじゃ、足りないよ。
すると、会長さま、顔を背けてしまった。




え??何で何でーーー?!




私が理由を聞こうとしたその時、




『マジその顔、反則。』





会長さまは夕日よりも真っ赤な顔で言った。






え、これってまさかの…




「会長さま、今ドキドキしまし『ば…っ!!…してねぇよ……!!』」





必死に取り繕う会長さま。かわいいです………。




けど会長さまはすぐいつも通りの冷静フェイスに戻って




私を見つめて言った。




『そんなんじゃ、足りねぇよ。』





その凛とした声に私の心臓またバクバクなる。




なんでこんなに会長さまは入れ換えが早いんでしょう?





『なぁ、もっかい言ってよ。』




いきなり頼み事をする会長さまに驚いて私は聞き返す。




「な、何をでしょう……」




『俺のこと、好きってもっかい、言ってよ。』




会長さまの目が私を捕らえる。





< 9 / 18 >

この作品をシェア

pagetop