世界一幸せな国Ⅰ
……じゃあ、game start.
「なぁ、おっさん。私らは兄様たちも、地位も、家族も、何も渡すつもりはねーんだわ。でもってこのままじゃ埒があかねえから、ここは広いんだし直接やろうぜ」
「きっとお父様は、私たちを守るために爵位譲るし場合によっては自分を犠牲にもしてしまう。でもさ、私ら2人は対等に戦えるだけの力あるんだ。もしかしたらお父様にそんなことをさせる必要がなくなるかもしれねえし当然させたくねぇ。私らはただの箱入り娘じゃねえんだよ」
こんな発言をしていながら、私は少々不安だった。
魔法が使えないようなシールド?がかけられている温室。
きっと彼らがかけたのだろう。
お兄様たちが何も出来なかったのも、そのせいだ。
私はこの程度で魔法が使えなくなるわけではないが、逆にコントロールが難しい。
花を傷つけたくない。
素手は、5歳相応の力しか持ち合わせていないので厳しいものがある。
スピードも力も、前世のようにはいかないだろう。
でも、仕方ない。
魔法で増力してからやればいい。
男A「まあ、いいけど。さすがに5歳児には負けねえからな」
すみません。
16歳+5歳なので精神だけ成人してるんです。
あなたが知らない魔法のない世界や、天界まで知ってるんです。
なんてどうでもいいことを考えた。