世界一幸せな国Ⅰ
全「……」
……沈黙。
「悪い!すっかり忘れてた」
ロ「えぇ?!お兄様!」
ローナは呆れた顔をしているが、忘れているのは俺だけではなかったはずだ。
ラ「お兄様、感動の再会はいいけど、やることはしっかりしてもらわないと」
う……
弟にそんなことを言われるとは…….
ナースコールを押して1分ほどで、看護師と医者がやってきた。
タタタタタタ……
医「どうなさい……ローナ様!目を覚まされたのですね。お初にお目にかかります。ローナ様の主治医をさせていただいているクリストフ・ベルモンドと申します」
ロ「初めまして。ローナ・ボールドウィンと申します。この度はありがとうございます。本当に本当にありがとうございます。あんな状態だったにもかかわらず救ってくださり、心より感謝しております。今、ここで笑っていられることを本当に嬉しく思います」
ローナは、深々と頭を下げた。
その目は涙で潤んでいる。
ベ「私たちは、お礼を言われるようなことはしておりません。しかし、無礼を承知の上で申し上げます。もっとご自身のお身体を大切になさってください。ローナ様がご家族の方々を大切に思っていらっしゃるのと同じくらい、ご家族の方々にとってローナ様は大切なんです。そんな、大切な家族を悲しませる真似だけは、もうなさらないでください」
ロ「……はい」
ローナは一言そう言っただけだった。
先ほどよりもうつむいていて、シーツはどんどん濡れていった。
……沈黙。
「悪い!すっかり忘れてた」
ロ「えぇ?!お兄様!」
ローナは呆れた顔をしているが、忘れているのは俺だけではなかったはずだ。
ラ「お兄様、感動の再会はいいけど、やることはしっかりしてもらわないと」
う……
弟にそんなことを言われるとは…….
ナースコールを押して1分ほどで、看護師と医者がやってきた。
タタタタタタ……
医「どうなさい……ローナ様!目を覚まされたのですね。お初にお目にかかります。ローナ様の主治医をさせていただいているクリストフ・ベルモンドと申します」
ロ「初めまして。ローナ・ボールドウィンと申します。この度はありがとうございます。本当に本当にありがとうございます。あんな状態だったにもかかわらず救ってくださり、心より感謝しております。今、ここで笑っていられることを本当に嬉しく思います」
ローナは、深々と頭を下げた。
その目は涙で潤んでいる。
ベ「私たちは、お礼を言われるようなことはしておりません。しかし、無礼を承知の上で申し上げます。もっとご自身のお身体を大切になさってください。ローナ様がご家族の方々を大切に思っていらっしゃるのと同じくらい、ご家族の方々にとってローナ様は大切なんです。そんな、大切な家族を悲しませる真似だけは、もうなさらないでください」
ロ「……はい」
ローナは一言そう言っただけだった。
先ほどよりもうつむいていて、シーツはどんどん濡れていった。