世界一幸せな国Ⅰ
パァァアン!!
家に入ると突然鳴り響いた音。
その主はたくさんの使用人たちによるクラッカーだった。
「「「「「お帰りなさい!ローナ様、ユアン様!!」」」」」
ユ「ただいま」
「……ただいま」
たくさんの人に迎えられ、そして、パーティーをした。
この前の誕生日パーティーが最悪だったからとみんなで企画して考えてくれたそうだ。
忙しいのにも関わらず、仕事の合間を縫って準備をしてくれた。
前みたいな公のものではない。
私達の家族だけのパーティー。
笑って食べて飲んで、すごく楽しかった。
……正直、病院食ばかり食べていたので食べるのは疲れてしまったが。
大好きな人たち。
彼らとワイワイするのは久々だし、賑やかなのは苦手なこともある。
でも、この家では安心することができた。
私はこんな人たちに話すのをためらっていたのか。
なぜ話せなかったのだろう。
なぜ私はあの家族を信じられなかった?
あした、ちゃんとケリをつけよう。
「……ユアン、明日、家族に話そう。いけるか?」
ユ「俺も言おうとしてたところだよ。大丈夫、とっくに信じてる」
彼らなら、きっと、いや、絶対、聞いても馬鹿にしたりなんかしない。