世界一幸せな国Ⅰ
メ「だからぁ、いつからなのよ!教えなさいよ!」
ユ「えっとねぇ〜……」
あ、やばい。
この家こんなにうるさくなるんだ。
本当に、ある意味このことがいちばん重大じゃないか。
「ユアン」
ユ「付き合いだしたのは16……ってか死んだあとで、告白の言葉は……」
「ユアン」
自分の声が低くなっていくのを感じた。
本当のことを話すと、家族の前でも素になれるのが良い。
「ユアン、これ以上はやめろ。シメるぞ」
その言葉と空気にいち早く気付いたのは、お姉さまだった。
メ「ユアン、やっぱりまた今度でいいかなぁ……なんて、あはは……」
ユ「なんでさ!ローナのこと?気にしなくて大丈夫だよ!」
「ユーアーンー?私は女神じゃないんだよー??」
ユ「なんでダメなのー?!あ、もしかして……て、れ、て、る??」
プツッと自分の堪忍袋の尾が切れる音が聞こえた気がした。
「なんでそうなるんだよ!!あーあー、そうですよ、恥ずかしいですよ!!なんであんたって昔から成長しないの?!ほんと、ばっっかじゃないの?!」