世界一幸せな国Ⅰ
次の日、倉庫に着いた時は驚いた。
「ねぇ、……多くない?」
ユ「……うん、多いね」
多い、多すぎる。
私達の想像をはるかに超えるバイクの数。
「みんなそんなに悩んでたの?」
エドワード恐るべし……。
50は超えるであろうバイクの数に、若干震えてしまった。
「はい、ろっか」
ユ「……うん、そうだね」
取り敢えず、入らないと。
でないと、なにも始まらない。
説明をした後、何人残るかも分からない。
3人かもしれないのだ。
ドキドキしながら真新しいドアに手をかけ、引いた。
──ガララッ
「……バイクより多い」
私たちが入り口で硬直していると、人の山から「藍乃!彼方!」と呼ぶ声があった。
エ「こんにちは!」
たくさんの人と戯れていたエドワードが、山から抜け出して言った。
他「……こんにちは!」