世界一幸せな国Ⅰ
俺は、運動場へ降りた。
「……幹部……ちょっと、来てくれ……」
こんなことは言いたくない。
お前らの総長と副総長は死にましたー!なんて言えるわけがない。
3人が、集まってきた。
その顔は苦しそうだった。
「殴っても、蹴っても、殺しても……俺に何をしてもいい……!!……藍乃と……彼方が……死んだ……」
幹部たちは固まっていた。
「悪いっ!藍乃は……お前らを逃したとき既に自分が囮になろうとしていたそうだ……ッ!」
幹「……は?」
「……彼方はッな……俺をッ庇って……うッ撃たれた……!俺の、せいなんだ!俺の……俺の……ッ!俺が……男を逮捕していれば……!ここに来るまでに逮捕していれば……ッ藍乃たちは……、助かったんだ……」
幹「……裕二さん、エイプリルフールにしては……遅すぎ、ますよ?」