世界一幸せな国Ⅰ
悠「おまえなぁ……さっき泣いて謝ってきたくせに、もうそれかよ……」
悠馬がはぁとため息をつき、言った。
「それはそれ、これはこれなの!」
悠「あぁ、はいはい。……えっと、魔界は悪魔とかそれ関連、魔女もいるが、あれだな。おとぎ話に出てくる魔女みたいな奴らがいて多少物騒だ」
悠馬が軽く流してから説明を始めた。
私は不服ではあったが、聞かないわけにはいかなかったため、黙って聞いていた。
悠「あとは魔法界だな。あれだ、簡単に言えば王道ファンタジーRPGみたいなもんだ」
「……と、言うと?」
悠「ゲームで、アバターってあるだろう。アバターには好きなスキルを覚えさせて育てる。そのアバターが本人なんだ。ま、要は剣と魔法の世界だな」
「「えっ?」」
私と彼方、二人の声が重なった。
何せ、私達はゲーマーなのだから仕方がない。
彼「……なにそれ……!!」
「剣と魔法の国とか……!!」
「「最っ高じゃん!!」」