世界一幸せな国Ⅰ
先「いいですか。この魔法は、回復魔法の基本です。しっかり覚えておいてくださいね」
ここは図書館。
本が多く、広いため、学習室としても利用される。
ここ、ボールドウィン家では、5歳以上は10歳で王立魔法学園に入学するまで、家庭教師についてもらうことになっている。
ラ「はいっ!先生」
ランダのしっかりとした返事を聞いて、先生は満足そうに頷き、言った。
先「では、私に続けてください。サン・ラノア・リール」
すると、先生の手の内側に柔らかく白い光が灯る。
ラ「サン・ラノア・リール」
続いてランダの手にも灯った。
パチパチパチ…….
「「しゅっご〜い!りゃンダにいしゃま、しゅごい!」」
「かっこいいねぇ」
ユ「かっこいいねぇ」
私たちが話していると、お兄様は驚いて目を見開いた。
ラ「ぅわっ!ローナ、ユアン、いつからいたの?!」
「じゅっとまえかあ。しゃん・りゃのあ・りーうってやるまえ」
私が言うと、更に驚いていた。
ラ「そ、そんなまえから?!嘘ぉ、もう恥ずかしいじゃん……」
ランダ兄様がそんなことを言っている間に、私たちは顔を見合わせて言った。
「「しゃん・りゃノア・リーう」」